代表的な塗上りの一つに 木曽春慶塗(しゅんけいぬり) |
直径60p 高さ50pほどの 木曽ひのきの丸太の半分を (この4分の一ともう半分は思案中) 木地屋さんである程度の大きさに切ってもらって 刃渡り8寸のへギ目割用の 両刃のナタをお借りして |
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上の写真の小さい材 仕上がり予定の寸法より広い巾に ナタを入れて 黒い点線は目印 木地屋さんがこの方向にナタを入れ割れと。 |
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クサビを叩き入れて割る | |
柾目の木目の凹凸ができ板が割れる | |
(木地の部分などの細かいことは別にして) 限定品になってしまいますが 希望は6.5寸角のへギ目の三段重箱が 作れるか木地屋さんに相談です。 小さい三角柱は花生けに予定。 |
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ヘギ目の塗上りの参考として 8×7寸の半月の皿(部分) この木地は 木曽ねずこ材 塗は 溜塗 |
木目を活かす木曽春慶塗の木地にも使われる へギ目の材料は長い歴史の中で、木曽ひのき材が多く使われてきましたが、 木曽ひのき材も諸事情等々で高価にもなり それを使ったへギ目の木地は少なくなってきているのではと思われます。 また へギ目材を使って木地を作る木地師も木曽地域全体の中でも 限られた方になりつつあると思われます。 現在のところは、それに変る木曽五木の一つの木曽ねずこ材などでも 木曽ひのき材より安価でも同等ほどで木地は作られています。 分業制という形態で成り立って来た「木曽平沢ー木曽漆器産地内」でも時代の流れの中で 指物・角物・曲げ物の木地屋さん(へギ目材も使って木地を作る)が徐々に減り続け 現在も含めこの先も明るいとは言えないのが現状です。 上記のへギ目のことを教えていただいたり 日頃、重箱などの木地製作や木地に関する色々なことを 気軽にお願いしている(気軽に請けてくれる)木地屋さんは ひたむきに穏やかに 一木地製作者として 木曽漆器という産地を支えてこられた(支えている)方です。 60代後半で 「もうあと出来る限り」 と。 自分で丸太をある程度まで割ることはできたとしても その先の何かの形にすることはやはり専門職でないと作ることができず それも作れたとしても今までのような通常の品ではなくなるのでは |